埼玉県毛呂山町に住む36歳無職のだぁナス氏は10日、自身の地元を徒歩で巡る約7時間40分にわたるインターネット生放送を実施した。本来予定していた東京都内でのスマートフォン購入を過度の飲酒による体調不良で断念し、急きょ地元の景勝地や公共施設を回る「地元散歩」へと内容を切り替えた。実家暮らしの現状や親との確執、将来への不安を独白しながら歩く姿を通じ、現代社会における中高年無業者の孤立と、ネット空間に居場所を求める心理状況を浮き彫りにした。
だぁナス氏は小学校時代の通学路や越辺川、箕和田湖(みのわだこ)などを訪れ、湖畔では居合わせた住民から譲り受けたパンを鳥に与えるなど、地域社会との断片的な接触を試みた。道中、視聴者からは生活態度への厳しい批判や、秋葉原行きの延期に対する非難の声が相次いだが、同氏は時に激昂しながらも「誰かと話したい」という欲求を隠さなかった。夕刻には地域拠点のスーパーマーケットで割引価格の惣菜や飲料を購入し、飲食スペースで滞留する姿も確認された。
配信の背景には、紛失した端末の買い替え費用を貯金の取り崩しで賄う困窮した経済状況がある。娯楽の乏しい地方都市において、安価な消費と配信機能を組み合わせた「地元散歩」は、孤立しがちな層の社会的な接点として機能している側面も大きい。長時間に及んだ配信は、視聴者による広告支援を受けながら、親の目を避けるように深夜に帰宅する形で終了した。